ああシラサギくんか。
まぶしくて分かんなかった。
おどかしてごめん。
喉が渇いたよ。
郵便局まで行って来た。
アガノ村はけっこう広いんだ。
ヒモでぶら下げて
お日様に干して
カラカラに乾いたら
食べるんだってさ。
美味しいんだって。
ほんとかなあ?
ふわっと飛んできたよ。
こりゃ面白いや!
ボールより好きだな。
おめでとう!
ありがとう。
12さいになったよ。
きみは?
ボクより少し若いね。
雨が降って
涼しくなりました。
庭の木がおとなしいのは
そろそろ色が変わるからです。
山の向こうまで青いよ。
トンボは飛んでるけど
セミはいなくなった。
お!
おみやげはいらないよ。
お店ないしね。
雨ふるかも。
「おおトワンか、じゃあな」
おじさん
長靴ぶかぶか鳴らして
どんどん川に入って行くよ。
川で見つけたんだよ。
きっと大雨のときに流れて来たんだね。
先が折れているのはどうしてだろう?
ほんとうに大きくて立派なんだよ。
鹿の角って。
バターのにおいがする。
ミルクと卵のにおいもする。
こんがり焦げたパンのにおいも。
なんかいい気持ちがする。
ああお腹へった。
とおめいなまるい球は
ボクが住んでいるところだ。
今日12さいになった。
ずっといっしょだよ。
ぱぱ!
トンボがね、
飛んでるところを
パパは写真に撮りたくて
この夏の間ずっと狙ってた。
やっと撮れたのがこれなんだ。
たしかに真ん中に1匹飛んでるね。
ほらまた落ちた。
ネズミとリスの好物なんだ。
人間もときどき拾いに来るけど
このクルミ殻がコチコチなんだ。
カナヅチでしか割れないよ。