あれ〜、お日様どうしたの?
もう山の中に入っちゃって。
まだお昼過ぎたばかりだよ。
カサカサ葉っぱが言ってる。
ああ、風まで吹いてきたぞ。
裏に回った方がよさそうだ。
けっこう降ってるよ。
それにもう外暗いよ。
お腹へったら帰るって?
だれのお腹のことなの?
ボクのお腹のこと分るの?
ボクにくれるの?
かたそうだけど
甘いかな?
山の匂いと
風の色
パパの先生です。
とっても上手です。
ボクくらい速いです。
パパは自転車が大好きです。
ママは自転車のパパが好きです。
ボールで遊んだんだよ。
すごいスピードで走った。
ママをびっくりさせようと思ってさ。
そしたらピクピク脚がつっちゃった。
ゆうべは温かいマットで寝た。
もう大丈夫さ。
チラチラひかる
葉っぱのかげで
セミの脱け殻が
ゆれているのさ
キンモクセイの
甘い匂いがする
ゴンタの臭いを
クンクンしながら
ここまで来ちゃった。
ボクんちは見えないね。
オジさんちはどれかな?
鼻がムズムズするのは
花のニオイのせいだ。
頭がクラクラするのは
焼酎を入れたからだ。
オニゴッコする?
ボールにする?
あ、ボー投げ?
ボクはなんでもいいよ♪
ボクには羽が生えてる。
小さな羽が生えている。
むかし空にいたからね。
今日はボクの誕生日だ。
いつものご飯だったよ。
残さないで全部食べた。